早くもお正月商戦!おせち料理は創るから買うが主流に
一昔前までは、おせちは創るものだったが、おせちは買うものとして市場に認知されつつあるようだ。おせち市場は年々拡大傾向にあり600億円規模に(富士経済調べ)。各企業は、おせち商戦にいろいろと趣向を凝らし消費者獲得に力を注いでいる。
次のトレンドおせちは健康志向を意識したもの
「おせち」の新たなポジショニングを得そうなのが、消費者の食に対する健康志向の高まりに応える「おせち」だ。トレンドに敏感なところはヘルシーおせちを提案し始めている。料理レシピアプリのクックパッドでもヘルシーおせちのレシピ紹介は多い。
忘年会シーズン、クリスマスに続きやってくるのがお正月。通常よりも高カロリーな食事を摂取しやすい次期。且つお正月は、通常に比べあまりアクティブに動かないのについつい食べてしまう。塩分控えめ、低カロリー、だけど食べ応えはあるといった提案ならどうだろう?例えば、「からだにやさしいおせちで新年をスタートさせよう」などだ。女性をターゲットにするなら、美容効果も訴求したい。
あらたなトレンドをつくるなら消費者参加型のおせち料理
おせちを家で創っていた時代なら、「田作り」はみんながよく食べるから少し多めに作ろうとか、「栗きんとん」はこのくらいで…など、お重の詰め合わせのときこそおせち料理の数を合わせていたとしても、実際は食す人たちの好みを取り入れて、作る量は調整されていたはず。
以下のような切り口で消費者を獲得するのはどうだろう。
女性消費者を狙うなら、女性のライフステージなどによるセグメントを検討しながら…
• 詰め合わせの中身を消費者が選定できる。控えたい食材もあるはず。
• 詰め合わせのおせち料理の個数を自由に設定できる、数の子は二パック、など。
• 詰め合わせタイプでないパターンの提案。おせち料理を盛りつけるアドバイスブックつき、盛りつけるお皿の紹介なども一緒に合わせたり。
このようなリクエストを店舗で一つ一つ承るのはコストがかかる。今やIoTの時代。アプリを活用してみるのも一つ。店舗に来店し難い消費者層も獲得できるチャンス。
訪日外国人観光客には日本の伝統的な風物詩を体験するイベント企画なども検討してみよう。おせち料理には、その一つ一つに古来から言い伝えられている「おせち料理を食す意味」があり、欧米にはなかなか無い文化だ。
モノ売る戦略マインドに、体験•想い出をギフトするという戦略マインドを加えてみよう。