トランクルームビジネス「サマリーポケット」のビジネスモデルジェネレーション
トランクルームアプリ「サマリーポケット」を運営する株式会社サマリーは、サマリーポケットの拡張機能として「おまかせヤフオク!出品」のサービスを開始した。
サマリーポケットとは?
サマリーポケットは「しばらく着ない服」「コレクション」「しばらく読まない本やマンガ」を月額300円から保管するサービスを提供している。企画運営は株式会社サマリー、物品管理を行っているのは寺田倉庫だ。
月額サービスを抑えること、簡単な仕組みで消費者の利用障壁を低くする
サマリーポケットはサービスの利用を簡単に始められるようにしている。段ボールを取り寄せて、保管してほしい物を段ボールに詰めて、送り返すだけ。
その後、詰められた物は寺田倉庫で保管され、利用者は保管物をサマリーポケット内で確認できる。
「トランクルームに保管したはいいけど、何があったっけ?」と思ったら、アプリにアクセスすればすぐに確認できる。保管されたものを他人に見られたくない人には不向きかもしれないが、いずれ売るかもしれない…着るかもしれないし着ないかもしれない…倉庫管理者には見られても気にしない、若干気にはなるけどきちんと管理してくれるなら、といった顧客にターゲットを絞れば、サービスを利用するお手軽さと利便性、価格メリットなどが、サービスを開始してみようかなと思う、サービス開始を決める意思決定の障壁を低くするだろう。(そもそもクリーニングサービスも自分の着ているものを預けて洗濯してもらっているというプライバシーに関与するサービスだが、必要性などからすでに市場が確立されている)
「おまかせヤフオク!出品」のサービス提供で、既存顧客に動きを持たせるメリット
そんなトランクルームアプリの拡張機能として、サマリーポケットは「おまかせヤフオク!出品」のサービスを追加した。
「売ったものでお小遣いが入る」という顧客に対するメリットだけでなく、手数料、保管料といった運営側のコストメリットにも影響する。
今回の追加サービスもいたってお手軽な仕組みにしている。複雑な機能や手間がかかって面倒と思うと腰が重くなる。そうなるとサービスを利用することを敬遠しがち。女性消費者に積極的に使ってもらいたいなら、簡単で分かりやすく、シンプルな作りにすることが、サービスの利用離れを回避する策になるということを覚えておこう。
トランクルームビジネスのビジネスモデルジェネレーション
ここ数年で市場が拡大しているトランクルームビジネス。それぞれの顧客ターゲットに見合った「売り」を打ち出し、継続性を見込んだコンテンツ開発が顧客ロイヤリティを高めていくだろう。中でも顧客とのコミュニケーションツールとして大きな役割を担うことが予測される「アプリ」。
BtoC、CtoCをどのように構築していくのかが注目される。