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2017年の消費者ニーズはどこにある?消費者が求める売れる商品•サービスの創り方

2017年はメリハリ消費がさらに加速する

内閣府が実施した最新の調査結果(2017年1月10日)によると、消費者の「暮らし向き」「収入の増え方」について消費者意識が過去3ヶ月に比べ上昇しつつも、物価予想については、「上昇する」と見込んでいる人の割合が高水準であることがわかった。主婦の2017年に行いたいことの上位ランキングでは(10代から60代までの女性約3万人を対象、凸版印刷株式会社 『Shufoo!』 調べ)、貯蓄•節約が上位を占めている。
景気の回復が不透明なうえ、高齢化の定義も75歳に引き上げられる提言もでてきた。少し先の未来貯蓄だけでなく、長い人生を考えて貯蓄をしておこう、と考えるのは自然な流れだ。今や、貯蓄•節約は、子育てなどで自分以外にお金のかかる世代だけではなく、全世代に広がりつつある傾向であるということを知っておこう。

では、消費者は将来のために貯蓄ばかりしていてお金を使わないのだろうか?というとそういうわけではない。消費者のお金の使い方に対する意識が変わってきているのだ。節約するところは節約して、自分が大切にしているコト•モノにお金を払うというのが「今」の消費傾向。

つまり、消費者の消費行動の理解が、企業の商品•サービスの優位性に影響するということになる。その企業が市場に受け入れられる商品•サービスをいかに提供できるかどうか、価値のある商品をどのように創ることができるかどうか、にかかってくるといえる。企業の成功事例を見ていると「消費者ニーズを上手く掴んでいる」ものばかり。
「今」の消費者が求める消費に関するニーズと価値観を理解し、商品•サービスの優位性見いだすキーファクターにしていこう。
 

物があふれている時代だからこそ、消費者のニーズと価値観を理解することから

当社に頂くご相談の中で、女性消費者のニーズを知りたいという大きな質問もある。よくお話を伺っていくと、女性消費者に向けた価値提供がよく解らないというもの。
女性は男性ほどシンプルではなく、その時々の生活環境によって購買意欲や買いたいものが影響されてくる。それを知っているだけでも、女性消費者の心を掴むことへと一歩進む。
 

提供価値が見いだせなかったら、まずはフローに沿って整理してみよう

イノベーションにおいて‘価値命題’とは?とか、‘顧客価値’とは?を考えよ、と提言されている。同様に、商品開発•販促、その後の継続性顧客獲得についても提供価値を考えることは、とても重要だ。皆さん一様に「そうだね、価値だよね」「お客さんに価値を提供することは大事だよね」までは、比較的スムーズに受け入れられる。しかし、そこから一歩踏み込んで「では、提供できる価値について落とし込んで考えてみましょう」となると、そこから先が中々進まない。
 

なぜだろうか?
 

見ていて思うことは、「価値について考える」となると話が大きすぎて、提供する価値の見いだし方がよく解っていないというのが実のところのような気がしている。
決して考えていない訳ではないのだが、「何から」「何を」考えたらよいのか、迷子状態になってしまう人が多い。
迷子になったら、「何から」「何を」どのように考えるのかフローに沿って整理しながら考えてみることをトライしてみよう。
 

価値提供を考えた商品を検討する上で必ず押さえておきたい基本を知っておこう

 

1. 商品のターゲットを設定する
性別、年齢層、職業、地域、既婚未婚など

 

2. ターゲットとする消費者層の消費行動を理解する
ここがもっとも抜け易いポイント。ターゲットとする消費者の特性、ライフスタイル、興味関心、悩み事、住んでいる地域などから、ニーズや価値観、どんなトレンドに敏感なのかを手繰っていく。そうすると、今まで見えていなかった、自社が行うべき提供価値(商品開発•再開発の視点)が見えてくる。
 

3. 見えてきた消費行動を分析し整理しながら、響くポイントを見いだしていく
分析し整理する過程で、設定したターゲット層が何に心を動かされるか?どのようなコト•モノだと響くのかを抽出していく。
 

ここが上手く押さえられていると、その後のPR戦略も考えやすくなる。よくあるNGとして、商品の特性とPR戦略が上手く合致しておらず、もったいないケース。
 

また、各社悩ましく検討される事項の一つとして‘価格設定’があげられる。少し前に、大手数社が一般消費者向け商品を値上げしたが売上低下を招き、価格を下げ戻したのは記憶に新しい。景気が上向きになってきた(ようだ)、消費者意識が改善してきたから価格を上げる方向に舵をきる!というのは容易い。ある程度、ブランドの認知が進んでいる場合は、そのブランドに消費者が何を求めているのか、何を期待しているのかを、踏まえて価格を検討していかなければ、簡単に顧客離れは進んでしまう。他でも同じようなモノが安く買えるからだ。自社の商品を購入する消費者の価値観やその企業に求めるニーズを理解し、それを商品•サービスに反映し、価格帯を検討していこう。
 

メリハリ消費を加速させる女性消費者

価値のあるコト•モノに消費をする現代。
節約するところは節約して、自分が大切にしているコト•モノにお金を払うという「今」の消費者のメリハリ消費スタイル。
メリハリ消費を加速させるのは、女性消費者という見方が多い。上手く貯蓄•節約しながら、自分や家族のためにお金を使う(投資)、キーパーソンは圧倒的に女性だからだ。
 

「今」の消費者は、無駄なところにお金は使いたくない。賢くお金を使いたいのだ。生活&気持ちを豊かにするコト•モノに投資したいのだ。
メリハリ消費のキーは、「節約」「貯蓄」をベースに充実したライフスタイルを提供できるコト•モノ。充実したライフスタイルとは心と身体の健康。そして学び。
 

心と身体の健康といっても、広い。より消費者から支持されるためには、どのような顧客インサイトを考えるべきだろうか。新規顧客&ロイヤル顧客を増やしていくには、何を改善していくことが、その組織にとってベストなのだろうか。
 

「価値提供を考えた商品を検討する上で必ず押さえておきたい基本を知っておこう」を押さえて、消費者に選んでもらう商品•サービス創りのコツを掴んで、優位性を築いていこう。
 

女性の価値観と行動を分析していけば、必ず既存のビジネス改善のヒントが見つかるのだから。

 
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